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[C340]

広報→後方
  • 2008-10-29
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ケルベロスなのは!

 なのはサイトとか言われ始めているので書いてもいいかなと思いつつ一筆。いや確かに言い出したのはクロガネですけどね!?

 仕事中にふと『魔法少女リリカルなのは』のメインヒロインである高町なのは嬢。彼女は結局のところ就職先の時空管理局では最強エリート集団とされる時空管理局武装隊戦技教導官というやたらと長い役職名をもった訳なのだが、詰まるところ新人に対して戦闘技術を叩き込む教官。ようするに先生だ。
 ぶらりぶらりとネットの小説とかを見てみると、大体どこぞのギャルゲーのごとき設定になっている。まあ、確かになのは嬢はお子ちゃまながら先生になったさ。そこに刺激された人も多いことだろう。クロガネの持っているなのは嬢のイメージではありえないんだが
 無論、新人を完膚なきまでに精神的肉体的に徹底的に痛めつけ悦に浸るなのは嬢の作品もある。笑顔で「ほら立て立て軟弱野郎、○○○○に○○かをして○○○○の方がお似合いの○○○ですかー?」とか言っているなのは嬢の姿は正直笑える。
 ただ、クロガネイメージのなのは嬢はもっとこう……雄雄しい存在なので
 
 
 
 
 
 
 ある日、時空管理局に大量の仕事が舞い込んだ。しかもどれも事件である。広い範囲にていっせいに発生した犯罪行為。偶然と言うよりも計画性のある必然と考えた方が良さそうだった。
 次元をいくつも挟んだ超広域の多発発生に時空管理局では最強エリート集団とされる時空管理局武装隊もフルで出撃することとなった。
 
 単身敵陣に赴き、犯罪グループの頭と真っ向から対面する時空管理局武装隊戦技教導官・高町なのは。
 本来ならば彼女は前線には立たず、部下達に命令を送る立場だったのだが、その部下達も違う次元で発生した爆弾事件の解決のために出動し、なのは独りで敵陣に来ることになった。
 仲間は誰もいない。周りは敵だらけ。久しぶりの実戦。だが不思議と恐怖は感じなかった。
 じゃりっと大地を踏み、犯罪グループの頭と10mは離したところで立ち止まる。
 犯罪グループの頭はずっと以前見たことのある顔だった。あれはそう、確か4年ほど前になのはが全力全開の『お話を聞かせてもらう』行為の末逮捕された犯罪者の男だった。
 犯罪者と言っても罪は重いものではなく、管理局の下した処罰も禁固2年であった。とはいえ、その内の半年は彼が中途半端に逃げ回る才能があったために『お話を聞かせてもらう』行為の加減を間違えた為病院で過ごす事になったのだが。
 彼が釈放されてから2年。どうやら禁固では更正できなかったどころか犯罪者としての道に拍車をかけてしまったらしい。なのはにとって、それは悔しいことだった。

「ようやく来たか高町!」

 仰々しく両手を広げて出迎える男。その男の体になのはは顔を顰めた。
 機械である。
 体の半分以上が機械の体になっていた。
 しかも魔道師としての感と、幾多もの実践から培われた経験から、体の半分以上を構成している機械がただの機械ではなく、人知を超える古代の遺産、ロストロギアであることが一目で分かった。
 ただ、ロストロギアといっても完全なものではなく、何かしらの手違いか不完全な形で男と融合しているようであった。もしかすれば、男はそれがロストロギアだと気がついていないのかもしれない。
「はい、お久しぶりです」
「ああ久しぶりだ! 4年だ! 長かったぞ! 4年でお前は年をとりいい女になった!」
「貴方も……随分変わりました」
「そうだ、変わったさ! この体、この力、お前を倒すためにここまで変わったさ! お前にやられた屈辱を晴らすためにな!」
 叫ばなくても十分聞こえる。
 そう言いたいところだが、無闇に事を荒立てるのは良くないと判断してその一言は飲み込んだ。変わりに鍛え上げたマルチタクスをフルに使用して状況を整理する。
 男はどうやら自分を倒すために呼びつけたらしい。そして体の半分以上を不完全なロストロギアでサイボーグ化させている程の意気込みがある。実力もその意気込みを後押しするだけはあると思っても間違いはないだろう。第一不完全でもロストロギアである以上は舐めてかかれば痛い目を見る。
「……お話を、聞いてください」
「お得意の力技か?」
「武装を解除し自首してください。貴方の組織は罪を重ねすぎています。このまま私と戦うということになれば、貴方は確実に極刑……デリートは間逃れません」
 男の言葉を無視して告げる。
 ただ、頭の片隅では無駄だろうと醒めた声がする。
 彼は、一体何処で人生を間違えたのだろうか。体をサイボーグ化したからか。管理局に禁固を下されたからか。自分が捕まえたからだろうか。気の迷いから軽犯罪に手を染めたからだろうか。魔法を学んだからだろうか。産まれてきたからだろうか。
 湧き出てくるその迷いを、なのはは奥歯を噛み締め黙殺した。
「このまま自首されるのでしたら、私も全力で弁護に回ります。貴方の犯した罪は重いけど、きっとまだ引き返せ――」

「引き返せねぇな、高町なのは!」
 
 男が吼えた。
 なのはの言葉を遮り、その叫びを合図にしてなのはの周りを囲むようにして大量の転送の魔方陣。
 
「引き返せねぇんだよ、この力を手に入れた以上な! この日のために俺はこの力を手に入れた! お前も、お前の育てた部下どもも、管理局そのものも、滅茶苦茶にしてやる力をな!!」
 
 ほらみろ、という醒めた言葉もまた、黙殺する。
 これから自分が何を行わねば成らないのか、それは重く深く理解している。それは悲しい。想いが伝わらなかった。犯罪者となったものも全員含めて皆が幸せになることができなかった。悔しい。きっと、今日無事に家に帰れば、夜寝る時に自分は馬鹿みたいに泣くだろう。
 
 泣くだろう、が、迷いは消えていた。
 
 自分はそう、あの日あの時、友人が授けてくれた魔法の力について考えた、あの結論を捻じ曲げる訳にはいかないのだ。
 自分が迷えば、幾多もの人が辛い思いも悲しい思いもする。死人だって出るだろう。それを最小限に抑え鎮圧しようとしている部下や仲間や上司のためにも、立ち止まる訳にはいかなかった。
 連続して光が走る。
 まるで光の渦に飲まれたようだった。
 転送が完了し、光が止んだときには既になのはの周りには大量の伏兵がいた。
 傀儡兵だ。
 男のロストロギアの影響か、どれも全てAランク前後の力があると思える。魔力もそう多くなかったはずの男が、ロストロギアの助力があったとは言えかのプレシア・テスタロッサの作り上げた傀儡兵に勝るとも劣らないのを創るとは。
 なのはは軽く首を動かすだけで周りを確認する。
 
ざっと数えて100体ですか……勘を取り戻すには丁度いいですね
 
 男に向けなおしたその表情は、凛々しかった。
 そして右手には、相棒であり親友であるインテリジェントデバイス・レイジングハートがいつの間にか出現し、握られていた。無音かつ高速の起動。実力がなければできない芸当である。
「いくよっ、レイジングハート」
((All right))
 レイジングハートの一声によりなのはの体が光に包まれ―――
 
((Flash Move))
 
 バリアジェケットの生成が終了する前に発動した高速移動の魔法によって、なのはの体はジャケット生成の放つ光が残像のように尾を引きながら、次の瞬間には一体の傀儡兵の目の前にいた。
 傀儡兵は即座に迎撃に移ろうとするが遅すぎた。
((Flash Impact))
 問答無用でレイジングハートの最も硬いフレーム部分で傀儡兵の頭をぶん殴る。
 圧縮された魔力によって一撃で頭が粉々に砕け散り、その圧縮された魔力の放出によって周囲2mの範囲で桃色の光が広がり、煙幕のようになのはの姿を隠す。
「なに!?」
 男の反応に対してなのはは返事をすることがなかった。
((Line of fire axis、OK
 magical power circuit、OK
 shooting preparations、OK))
「いくよ、アクセルシューター全弾斉射!
((Accel Shooter All bullets salvo))
 もしもそれが返答だと言えるのならば、なのはの返答は気合の入った一言であり、桃色のフラッシュフィールドを突き破り放たれた――計30発にも及ぶディバインスフィアの弾丸であった。
 一発一発も化け物並みの破壊力を秘めている弾丸が30発。
 しかし、男はそれを見て一瞬で冷静さを取り戻し鼻で笑った。
「はっ、そんな量をコントロールできる訳が――」
((Do not despise my master))
「レイジングハート!」
 私のマスターを舐めるなと、なのはではなくレイジングハートが食って掛かり、なのは自身は気にも留めなかった。
 なのはがレイジングハートを呼んだその瞬間、ディバインスフィアが全弾生き物のように方向転換をした。
 全弾だ。
 ディバインスフィアはそれぞれ別の傀儡兵へ迷うことなく一直線に散らばり――
「アクセル!!」
 急加速した。
 標的にされた傀儡兵もそれぞれ防御をしようと動くが、その加速にはまるで間に合わず、次々とディバインスフィアが直撃し、胴体が、頭が軽々と砕け散り、砕いた衝撃でディバインスフィアが爆発を起こして傀儡兵を完全に破壊する。
 全て一撃づつで破壊された。
 ディバインスフィアの爆発により地面の砂が叩き上げられ、爆煙も合わさって更に煙幕のように砂嵐が視界を遮る。
「次、いくよ!」
((Buster Mode set up
 Load Cartridge))
ディバイン・バスター・ブレード!!
((Divine buster blade Extension ))
 更に追撃。
 何かの組み合わさる金属音から間髪入れずに2回連続の炸裂音、そして煙幕砂嵐からでも分かるほどの光が中央部に集まる。
 まずい。そう思った時点で、既に発射体制は整っていた。僅か5秒だった。
 桃色の光帯が一体の傀儡兵の体を貫いた。
 その傀儡兵はその一撃で爆砕したが、桃色の光帯は追撃をかける。
 まるで長い棒を振り回すかのように桃色の光帯が振り回されたのだ。
 ぐるっと半周するようにして横一直線に薙ぎ払われ、桃色の光帯が通過したところ全て、まるで鋭利な刃を滑らせたかの如く全てを切断していた。
 ワンテンポ遅れて、大量すぎるほどの爆発音が重なる。傀儡兵が次々に爆発していく音だ。
 
 全滅だった。
 
 1分も持たなかった。
 正しくあっという間の出来事である。
 100体の傀儡兵、全滅だ。
 誰だ、高町なのはは鈍足の防御力が高いだけの砲撃魔道師と言った奴は。
 凄まじい爆発の嵐。
 そして巻き起こる煙と砂。
「なんだよ……」
 煙の向こうに、人影が見える。
「何なんだ! お前等は!」
 風が吹いた。突風に近い。
 その風は煙と砂を取り払うかのように持っていく。
 取り払われたヴェールの向こうに、純白を基調としたバリアジャケットに身を包んだ少女がいる。
 高町なのは。
 管理局に潜む悪魔。
 手にした杖が、男に向かってまっすぐ向いている。
 
「時空管理局武装隊、戦技教導官及び特別捜査員。高町なのはです」
 
((My name is Raising Heart Exelion. Afterward acquaintance ))
 
 きっちり名乗りを上げるなのはに、皮肉を交えるレイジングハート。
「投降してください」
 再度言うなのは。しかしそれに対する返答は左掌を突き破り伸びた刃であった。
「できねぇな。俺はお前を倒すためにここにいんだよ!」
((Accel Mode))
 地を蹴った。
 それに反応して即座にレイジングハートをアクセルモードに移行する。
 男の脚力は驚異的であった。加速の魔法を使わなければライトニングフォームのフェイトに勝るとも劣らない速さがある。
 男が刃を走らせる。
 レイジングハートでそれを受け止め、同時にディバインスフィアを生成する。
 生成されたスフィアは10。
「シュート!」
((Accel Shooter))
 その内の5つを発射して、なのはと男の間に割り込むかのようにコントロールをする。
 流石に男も傀儡兵を一撃で粉砕するような魔法に正面から当たるのは得策じゃないと考えたのか地面を蹴り飛ばし距離を離す。
 それを待ち構えていたかのように残りのスフィアも撃ち出され、10のスフィアが男を狙い動き回る。そのスフィアをコントロールしつつなのははアクセルフィンを展開し、超低空で地面を滑るかのようにして全力で後退する。
「ちっ」
 後退するなのはを確認して男は舌をうつ。
「なら、こっちも本気でいくぜ!!」
 言うが早か男は腕を振るい
 
 ガギャン!
 
 生々しいほどの金属音が響いた。サイボーグ化されていた体の所々から水蒸気が噴出し、右腕が一気に変形を開始する。
「っ!」
 直感が告げる。
 あれはマズい。
 男の背後に回っている4つディバインスフィアが今のところ一番男に近いので、その4つ全弾に命令を下して男に追撃をかける。
 瞬間、男は後ろにディバインスフィアがあることなど最初から気がついていたかのように、なのはがそのスフィアにコントロールをかけたのが分かったかのように体を捻り180度ターンをかける。
 ガシャンと右腕をディバインスフィアに向けて構えた。
「甘いんだよ!」
 その右腕は、大砲であった。
 
 ズガァン!!
 
 凄まじい炸裂音。火薬式でもあるまいに。
 それと同時にその大砲から紫色と毒々しい色をした閃光が放たれる。
 レーザー砲のように撃ち出された閃光は、突撃をかけていたディバインスフィアを纏めて飲み込み、一気に消滅させていた。
 紫色の閃光と、コントロールをかけていたスフィアの消失からくるフィードバックにてなのはは顔を顰めた。
 男は更に体を捻り大砲を点在して散らばっているディバインスフィア6つの内2つが固まっている地点に向け、即座に紫色の閃光を放ちディバインスフィアを破壊する。
 強い!? それに連射がきくなんて!!
 驚いてはいるもののそれを相手に気取られないように努め、同時に全力で頭を回転させる。
 ディバインスフィアを完全に魔力量だけで消滅させている点から考えて、威力はブレイズギャノン……いや自身のディバインバスタークラスの破壊力があると考えられる。もしかしたらそれ以上だ。それに加えてあの連射力、今もなお次々と閃光を放ちディバインスフィアを破壊しまくる男の様子を見る限り同時には魔力の使用量そのものは少ないのだとも考えられる。
 4年前に捕らえたとき、彼の魔力量などせいぜいCCランクにぎりぎり届くか位のレベルしかなかった。この4年で血を吐くほどに鍛錬を積んだとしても、これほどの魔力量を持つ砲撃を連続で撃てるわけがない。それに彼の魔術師としての才能はなのはの友人でもあり上官でもあるクロノ・ハラウンよりもなかった筈だ。
 間違いなく、ロストロギアの力を使っている。
 だが、魔力量自体はそもそも何処から持ってきているのだろうか?
 大気中に散らばっている魔力を集束しているわけでもなく、どこかからラインを使い持ってきているにしては使用量が多すぎる。それほどの魔力をライン越しに流したら固有の魔力色素が嫌でも見えるはずである。
 それでは、一体何処から魔力を持ってきていると言うのか……
 全てのディバインスフィアを打ち落とし、ついに大砲をなのはに向ける男。その瞬間、レイジングハートがカードリッジをロードした。
「レイジングハート! エクセリオンモード!」
 叫ぶと同時に左手を男に向けて掌を見せるように突き出す。
((Exelion Mode))
「ドライブ!」
((Set up))
「遅ぇ!」
 大砲から砲撃が放たれる。
 だが
「させない!!」
 紫色の砲撃は、桃色をした壁に阻まれた。
 強固な防御能力を誇るなのはの防御魔法、ラウンドシールド。
 しかし、予想以上に男の砲撃の破壊力が高い。バリアに皹こそ入らないものの、その威力を相殺し切れておらず腕がガクガクと振るえる。大地に足をつけ踏ん張りを利かせているはずなのに、その相殺しきれていない衝撃で煙を立てながら後ろへと滑る。バランスを崩せば確実に倒れそうだ。
 これほどの砲撃が来るのなら、本来はデバイスの補助なしで自身のみで即座に組み上げた不安定な防御魔法よりもデバイスに登録させてある防御魔法を発動させるか、ラウンドシールドの広報に更に別のシールドを展開させるかするのが正解なのだろう。
 しかし、その相棒たるデバイスはなのはの右手の中で変形を続けていた。
 歯を食いしばる。
 大丈夫だ。自分に言い聞かせる言葉。
 レイジングハートが変形を終えるまで自分が盾と成る。レイジングハートはそれを分かっていたからこそ防御魔法の手助けを行ったり他の情報にリソースを振り分けて変形速度を鈍らせたりすることなく、最速で変形を行っているのだ。それは信用の証である。
 更に足を踏ん張り、後ろへと滑り続ける体にブレーキを全力でかける。足の裏が熱い。靴と靴下のバリアジャケットを貫通して物理的な摩擦熱が這い上がってきている。
 だが耐える。
 荒れ狂う紫の光。
 火花を散らす桃色の盾。
 カシャン、とレイジングハートの変形が終了した音がした。
「行くよ!」
((All right my master))
「バリアバースト!!」
((Barrier Burst))
 桃色の盾に外側から内側へと波紋が集束して、次の瞬間に爆発を起こした。
 シールドからの発展技、距離を開かせる時に使用する炸裂魔法バリアバースト。シールドを基点として起きる爆発は自身にもダメージが来るが、緊急離脱用としては申し分ない性能を持っている。
 砲撃から避けるようにして右へと吹き飛ばされるなのは。だが、吹き飛ばされながらもその目は男の方をしっかりと捕らえていた。突如の爆発に驚いている男の表情さえもしっかりと見える。
「A.C.S展開!」
((A. C. S., standby))
 ぶわっとレイジングハートから天使のそれを思わせる光の翼が展開される。
「足場よろしく! 続いてアクセルチャージャー起動と平行してストライクフレーム!!」
((Open))
 矢継ぎ早に下される指示を的確にこなすレイジングハート。指示を下すなのはも凄まじい早口である。
 地面と比べるとかなり斜めの方向に魔方陣が展開され、そこを足場としてなのはは着地し、そこから一足で男に向かい跳躍と同時に自力でフライアーフィンを形成。アクセルフィンは理論値計算が難しいのでランクを落としたがそれでも十分だった。
 フライアーフィンを羽ばたかせ、50mは離されただろう男との距離を詰めるように一直線に特攻をかけ、同時にレイジングハートはストライクフレームと形成する。
 ストライクフレームを形成したエクセリオンモードのレイジングハートは、もやは杖と言うよりも槍の形になっている。
「ちぃ!!」
「エクセリオンバスターA.C.Sドライブ!!」
 男は即座になのはに向けて大砲を向ける。
 レイジングハートから展開された光の翼が羽ばたき、フライアーフィンの加速力など目ではない推進力を得、男から向けられた大砲など気にも留めることなく急加速で突っ込むなのは。
 そして大砲は紫色の閃光を放つ。
 砲撃の荒れ狂うその奔流は、いとも簡単に光の翼ごとなのはを飲み込む。
 
 勝った。
 愚かにも、そう思ってしまった。
 手加減などなし、全力で放った。
 男に学識などないものの、今の砲撃の威力はSランクのそれを超えていたはずであると断言できる。
 だから、その砲撃を受け平気なはずはないのだ。殺傷設定にしている以上、塵も残さず消滅させて
 
((Reacter Purge))
 
 機械的な女性の声が近くで聞こえた。
 なんだ、と思う暇もなく、次の瞬間には紫色の光が大砲を貫通していた。
「ぐあぁ!!」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 続いて体が弾き飛ばされた。
 ごろんごろんと転がり、3回転目で停止する。
「ぐっ」
 貫かれ負傷した大砲をかばうように起き上がり、前を見る。
 
 槍を構えた、少女がいた。
 
 上半身を守っていたバリアジャケットの一重目がパージされていて、軽量とスタイルになっているものの、なのは自身は全くの無傷で立っていた。あえて言うならば髪が乱れた程度である。
 突撃中、シールドも展開できなかったはずなのに何故。
「お前、何で……!?」
「私の防御方法がシールドだけだと誰が言いました。バリアジャケットだって立派な防御機構です」
 言葉を遮り言い下す。
 種明かしなど簡単なものである。
 男の砲撃魔法は強力ではあったものの、なのはの防御力を持ってすれば急造の不安定なシールドでさえも防ぐだけならばできるのだ。
 ならば、レイジングハートがエクセリオンバスターの出力で男の砲撃を相殺中和し、中和しきれずに襲い掛かってくるダメージは全てバリアジャケットの防御機構に任せ、自分はフライアーフィンを使い男の所へ紫の奔流を掻き分けて進むことにだけ集中すればよかったのだ。
 ただ、全力で打ち出された砲撃はやはり強く、バリアジャケットの一重目が自動パージしてしまったが。
 捨て身に近い特攻である。
「くそ!」
 男は地面を蹴り、左腕の刃をなのはに向けて振るった。
 その刃がなのはに届く寸前、なのはの左足のフライアーフィンが羽ばたき、右足を軸にして綺麗な弧を描くように左足が凄まじい速度で男の脇腹に打ち込まれた。
 更に右足のフィンも羽ばたき、脇腹を捕らえた左足を軸にするように体を捻り、同じく凄まじい初速度を持った右足が男の頭部へと一撃を下した。

「もしも貴方が悪人として道を踏み外したならば!」

 更に体を捻り、右足と左足を同時に弾いて男の体を後ろに蹴り飛ばす。
 流石に体重差があるためか男は倒れはしなかったものの、連激のダメージが意外とあったのか後ろによろけてしまった。

「必ず貴方を焼き尽くす!!」

 着地し、再びフライアーフィンを羽ばたかせ後ろへよろめいた男へと一気に駆け寄る。
 目の前に迫った少女に対して、男はまるで反応ができなかった。

「私の心に燃える火は!!」
 
 右肩から左脇腹に走らせるように穂先であるストライクフレーム斬りつける。男が無意識的に体を後ろにずらしたからか切り口は浅いが、体の表面部分に浮き出ていた機械の部分が切断されて小規模の爆発が起こる。
 
「悪人達には地獄の業火!!」

 左から右の脇腹を通る様にストライクフレームを走らせる。
 先程よりも深々と男の体を抉った。ただ、抉った場所は全て機械で、切断された配線などが不気味に踊る。
 
「燃やし尽くす! 平和のために!!」

 右脇腹から左肩へとストライクフレームを深々と走らせる。抉る感触が強くなったと分かった瞬間、展開されている光の翼から推進力を受け、振るわれたレイジングハートは先の2激とは比べ物にならない速度で薙ぎ払われ、その衝撃で男の体が高く舞い上がる。
 油断なくレイジングハートを構えなおすなのは。
 と、そこに聞き覚えのある声が聞こえた。
「す、すげぇ……あれが高町指導官……」
「聞いたことある。確か、管理局の悪魔」
「うそぉ、本当に高町先生だ!」
「訓練のとき、本当に手加減してくれてたんだ……」
「強ぇ……」
 何か酷くプライドを傷付けられる言葉が混じっていた気がするが、それは後でしっかりと膝をあわせて『話し合う』ことにする。
 体のダメージを引きずりながらも立ち上がろうとし、それができずに何度も倒れている男をしっかりと見、なのはは改めて口を開いた。
 
「貴方が無茶苦茶にするとか言ってた、私の育てた部下、きましたよ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
――――――――――――――――――――――――――――――
 誰だよこの子!?
 むしろドギー・クルーガーじゃないか!?

 ああ、イメージぴったりだ。時空管理局に就職してからのなのは嬢のイメージに。
 
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4/6更新 リリカルなのは、短編と呼ぶべきかネタと呼ぶべきか考えた結果これはクロガネ式妄想劇と呼ぶべきなんじゃないのかなぁという曖昧な結論に落ち着きました、みたいなお礼ありです。

魔法の使えない魔法使いの魔法

注意事項!

プロローグ

第1章 『海鳴 縁という少女』
       
基礎情報 第1章終了時点
第2章 『悩み』
         
基礎情報 第2章終了時点
第3章 『誰が為の剣』
           
基礎情報 第3章終了時点
第4章 『教授』
           
基礎情報 第4章終了時点
第5章 『恋ですか?』
           
基礎情報 第5章終了時点
第6章 『切実な事情、迂闊な発言』
           
基礎情報 第6章終了時点
第7章 『縁と看視者』
           
基礎情報 第7章終了時点
第8章 『その言葉、届かない』
           
基礎情報 第8章終了時点
第9章 『失意』
               
基礎情報 第9章終了時点
第10章 『挫けぬ雷刃』
           
基礎情報 第10章終了時点
第11章 『届け、星の光!』
             
基礎情報 第11章終了時点
第12章 『祝福される騎士と風』
 
第13章 『アリサ・バニングスという少女』
第14章 『そして、日常』


本筋関係ないパラレル短編
           

最近の記事

プロフィール

クロガネ

Author:クロガネ
 鉄と書いてクロガネ。文系の皮を被った理数系。人種差別主義。有神無宗派論者。白衣の天使。瞑想で一日潰したことがある。萌えにも燃えにも反応する。二次元より三次元の方が楽しいと思う。宇宙人未来人超能力者魔法使い等特殊な人間じゃなくて本当に良かったと思っている。変な人といわれる。仲間と言うのはチャレンジャーな人、友人と言うのは変わった人、知人と言うのは普通な人。
 これがクロガネ。
 とりあえずメールはこちら↓
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