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[C714] 某13人のライダー達の間では脱落=死亡と同義ですが

しばらく見逃してたら三話も更新されてた_「」〇
またも皆勤ならずか。

完全に存在を忘れていた面々が登場、なんだろう王道的というよりは、おいしいとこだけ頂きに来たように見えてしまう。これもはやての駄目人徳のせいだな(ため息)


もうSTSにはどうやったって繋がらないでしょうから、このまま突っ走って良いと思いますよ。だってもう登場人物の半数以上は間違いなく死んでるでしょうしね。
  • 2010-12-10
  • 投稿者 : ミヅキ
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[C715] 「鏡の世界では生身じゃ制限時間があるのさ」

○ミヅキさん
 一応、ヴィータを除いた八神一家はそれぞれに使い魔勢、もとい、アルフとユーノ君を助けてからの合流でござい。
 まあ、どこぞの牛乳薔薇のごとく如何に自分がかっこよく助太刀に来るかを計算していた感がぷんぷんするのが事実な訳ですが。なんかこう、うちのはやて=不真面目、みたいな感じもありますし。

 STS云々の前に、管理局が駄目になっている件。うん、もう繋げるの無理ぽ。
  • 2010-12-12
  • 投稿者 : クロガネ
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魔法の使えない魔法使いの魔法 69

第11章――第7節
――祝福の風―――



 17体目のドールタイプの頭を自慢のグラーフアイゼンでホームランしてから、ヴィータは面倒になって数を数えるのをやめた。そしてそれから20体前後叩き壊し、巨大な鉄扇という小洒落た物を持ったドールタイプを蹴りとばした辺りで大砲を背負った砲撃タイプから先に潰していこうという作戦を捨てた。
 多い、多い。
 とにかく数が多いのだ、縁のもとへと飛び降りたなのはが見えなくなるくらいには。
 縁のフレンドリーショットであろう砲撃のおかげでだいぶ数は削れたはずなのに、ドールタイプはうじゃうじゃといた。
 恐らくだが、増えている。
 増殖しているのだ。
 縁の思惑とは別の力が働いていると思うべきか。とにかく数が一向に減らない。
「うぜぇなっ!」
 怒声と共にヴィータはグラーフアイゼンを振り、ドールタイプの胸部分を砕く。はやてが聞いたならば眉をハの時にするであろうかけ声である。
 目の前には大量のドールタイプ。向こうが見えやしない。
 このまま一気に突入してやりたいところではあるが、こうも数を揃えてバリケードを作られては無理がある。
 舌打ちと共に迫り来る金棒を左に避け、懐に潜り込んでそのドールタイプの頭をグラーフアイゼンの柄、握り手の部分で殴りつける。兜にヒビが入った。パンチが足りなかったようだ。
 ドールタイプは100%魔力の産物ではあるが、その装甲の強度は動く全身鎧の見た目を裏切ることなく堅い。もちろん縁のシールドのように理不尽な強度という訳ではないが、ただの鋼よりは堅く、そして粘りがある。その装甲を砕いて破壊するのは決して難しい訳ではないのだが、弱い攻撃ならば当然のごとく弾くし、装甲が凹むだけで破壊には至らない場合だってある。
 今まで真っ正面から問答無用に壊していたが、これだけ数を揃えられると攻撃の度にグラーフアイゼンを思いっきり振るうわけにもいかずにかなり厄介である。
 兜にヒビが入ったその箇所へ、寸分違うことなく膝を打ち込んだ。小さなバリアのおまけ付きである。
 砕けるドールタイプの頭。ヴィータの体勢が少しだけ崩れた。
「ぐっ、体術じゃ厳しい……あぶねぇなっ!」
 その少しだけ崩れた体勢を見逃さずにクレセントアックスを振るうドールタイプの攻撃を避け、ヴィータはカウンターでグラーフアイゼンを叩き込む。片足がないと空中であってもバランスが崩れやすい。
 フェイトとガンザは無事だろうか。他人の心配をしている暇はないのに、そんなことを考えてしまう。
 もう既に2人ともはぐれている。固まって行動していたらいい的になるだけと、そう判断した。
 逃げているならそれで構わないのだが、性格的にそれはないだろう。そうだったらそもそもこの作戦に参加してない。
 背後を取ろうとしたドールタイプの腹を砕き、ヴィータは再びなのはがいるであろう所へと目を向ける。
 見えない。
 見えないが、なにやら途轍もない魔力の流れははっきりとわかる。
 縁のだろう。砲撃の光が少しだけ見えた。
 その光が何度も見える。何度も何度も、撃ち込まれている。
 何度も見えるということは、その光が見えている間はなのはがまだ生きているという証拠でもある。
 何が起きているのだろう。なのはは本当に人間をやめたのか、いつの間に。
 見下ろしながら、ヴィータは思いっきりグラーフアイゼンを振り上げる。
(( Raketenform))
「ぅだらぁぁぁぁっ!!」
 一息でスパイク付きのハンマーに変形、そして瞬き一つの時間を挟むことなくロケット噴射により急加速、グラーフアイゼンを振り下ろすようにしてその場で急速一回転。真後ろに迫っていたドールタイプを2体まとめて砕いて壊す。
 さらに続けて噴射口から火を噴かし、空を蹴るようにドールタイプの群へと突っ込んだ。
「アイゼン!」
(( Ja))
 手の平にいつの間にか出現させていた金属球を、いつものように叩き出すのではなく直接ドールタイプの群へと全力投球。
 その金属球が鈍い音を響かせ、ドールタイプ一体の身体にぶつかり軽く跳ね返り。
 ごっ、と、跳ね返った金属球をグラーフアイゼンで直接殴りつける。
「弾け、ろっ!」
 気合いの一声と共に金属球ごとドールタイプを殴り、そのままドールタイプの装甲を砕く。そしてその向こう側へと金属球を弾き飛ばした。
 破壊したドールタイプのその後ろ、肩にキャノン砲を一基担いだドールタイプ。
 仲間ごと撃ち抜こうとしていたのか、チャージ中だった砲口へと金属球が直撃、盛大な爆発と共にそのドールタイプを一撃で吹き飛ばす。
 それを確認するよりも先に、グラーフアイゼンをハンマーフォルムへと変形させる。ヴィータの目は既に別の獲物を捉えていた。
「とにかく蹴散らすっ! いくぞアイゼン!!」












 なのはは無事だろうか、大丈夫だろうか。
 そんな心配ばかりが頭の中をぐるぐると回る。
 人の心配をしている場合でもないし、その不安が的中する可能性が極めて高いことくらい、ここに降り立つ前から覚悟していることだったのに。
 バルディッシュを振るい、眼前に迫ったドールタイプを斬り捨て、フェイトは次の目標へと顔を向ける。
 ぐにゃりと、一瞬だけだが景色が歪む。
「ぅ……」
 頭の奥を金槌で殴られたような激しい痛みが襲ってきた。魔力が少なくなってしまったことを告げる、そんな痛みである。
 その痛みは一度だけだが、フェイトの動きが止まったことには変わりない。
 歪みが治った視界に、巨大なメイスを振り上げているドールタイプの姿が映った。いいや、振り上げているのではなく、それは振り下ろしている最中なのだと気がついた時にはすでに遅かった。
 間に合わない。
 ソニックフォームの防御力ではほぼ致命傷になるであろうことを覚悟しつつ、フェイトが出来たことは目を閉じて痛みに備えるぐらいであって。

 それより速く、影が割って入ってくる。

 ゴッ、と鈍く重い音が響いた。
 見るからに重いメイスを、真っ正面から防いで止める。
 2本のストレージデバイスをクロスさせ、その中央でメイスを受け止めたのは、針金頭の少年。
「っ、ガンザ!?」
「んなああああっ!」
 雄叫びと共にガンザはメイスを弾き返し、ついでにそのドールタイプの頭を蹴り飛ばす。
 それに合わせてフェイトはほぼ反射的にプラズマランサーを1発、蹴り飛ばされた頭に撃ち込んでいた。
 爆砕されるドールタイプを余所に、ガンザは両手それぞれに握ったデバイスを別々の方角へと向け。
「フォトン!」
(( Bullet!))
(( Bullet!))
 その音声を合図にしてフォトンバレットが即座に生成、射出される。
 フォトンバレットの先には、ズレることなくドールタイプの姿。次の瞬間には鋭い音が悲鳴代わりに、そのドールタイプの胸に風穴が開いていた。
「肩をっ」
「ういっす!」
 続いて投げ掛けられたフェイトの言葉に、振り向くことなくガンザが返し、その返事が言い終わったか終わってないないかのタイミングでガンザの左肩にフェイトの小さな手が乗せられ、一気にぐっと押される。
 ガンザの頭の上を、キワドい格好のフェイトが飛び越えた。ガンザの左肩に置いた片手だけで、前転の要領で飛び越えたのだ。
 目の前には魔力粒子へ還元されて空中分解を起こしている、プラズマランサーが額に刺さったドールタイプ……のその向こう。三つ叉の槍を構えて突っ込んでくる別のドールタイプの姿があった。
 あったが、既にフェイトが躍り出ている。
「せいっ」
 ガンザを飛び越えくるりと宙を回り、右手に握られていた雷撃の大剣を回転の勢いそのままに一気に振り下ろす。
 じっ、と溶けるような音と共に、迫り来ていた三つ叉の槍が斬り捨てられた。
 振り下ろしたバルディッシュはぴたりと槍を切り落としたその場で止まり、大剣の切っ先が丁度突っ込んできているドールタイプに向けられていて。
 端から見れば、ドールタイプが自らバルディッシュの刃に刺さりに来たように見えただろう。苦も抵抗もなく、バルディッシュの刃がドールタイプのどてっ腹に突き刺さる。
「ついっ!」
 そして次の瞬間にはフェイトのすぐ横からガンザの足が伸び、バルディッシュに突き刺さったドールタイプを蹴って退かす。引き抜く手間を見事に省いていた。
「もういっちょっ!」
(( Photon!))
(( Bullet!))
 続いて頭上より迫って来ていたドールタイプへもガンザが対応し、2発のフォトンバレットを叩き込み玉砕する。
 随分と、息が合っていた。
 それについてはお互いに驚いた顔をしている。
「……相性良いかもね」
「驚きの新事実っすね」
 フェイトは振り向くことなく、ガンザは顔を向けることなく互いに漏らした。
 お互いに息が上がっている。
 フェイトは縁に対しての最大出力での突貫を繰り返し、ガンザに至ってはノンブレスの連戦である。消耗が激しく、2人とも限界の足音がひたひたと聞こえている状態であった。
 だけど、それだけど、ドールタイプは減る気配がない。
「ガンザ」
「ういっす」
「遺書は書いた?」
「借りてたボールペンとデバイス修理キット、死んだら勝手に持って帰ってくれと友人へ1通だけっす」
「親御さんへは?」
「ベッドの下のは見なかったことにしてくれと前々から言ってあるっす。生きてるか怪しいんっすけど」
 そう、とフェイトは小さく返しながら、巨大な剣であるバルディッシュを再び構える。
「行くよっ!」
「01! 02! 弾幕だっ!!」
(( Photon Bullet! barrage! barrage! barrage!))
(( Fire shoot at random! barrage! barrage! barrage!))
 合図はフェイトから。
 やけにテンションの高いデバイスの声と共に、空中に大量のフォトンバレットが形成され、次から次へと射出される。
 射撃魔法の基礎中の基礎であるフォトンバレットはなのはに徹底的に使い込まされた。本当のピンチで身を救うのは、必ず基礎のことである。そして基礎に慣れ親しみ、使いこなし、その重要性を頭に叩き込んでいる人間は、そもそも滅多にピンチに陥らない。それがなのはの教えであった。なるほど確かに、ピンチには自ら飛び込んではいるが、そこで自分を救っているのはその使い込んだ基礎のことばかりだ。
 小さく口元だけで笑いながら、フォトンバレットをばら撒いて弾幕を展開。
 弾幕とは言えど、その1発1発はフォトンバレットであることに変わらず、喰らったドールタイプはその鎧を砕かれて撃墜されていく。
 続けてフェイトが飛び出した。
 張られた弾幕の、正にフェイトが進む道と用意された隙間を縫って。
「はぁぁぁっ!」
 その先にいるドールタイプを突き刺し、斬り上げ、斬り捨てる。
 斬って、斬って、横から来たのをまとめて斬り裂いて。
 頭が、痛い。
 それでもドールタイプを、斬った。
 さらに斬った。
 放電を残像として、その刃が鎧を斬った。
 前を、上を、下を、右を、左を。
 目標を次から次に定め、斬った瞬間には次の目標に定め、斬って、斬って、斬って、斬って。
 左肩を斧が掠める。
 右腕にランスが掠める。
 左足にタガーが掠める。
 右足に大剣が掠める。
 掠めただけだが、ソニックフォームのバリアジャケットは、脆い。
 傷が生まれる。掠めただけで、傷になる。
 それでもバルディッシュを振るった。
 斬った。
 次は。
「ぐあっ!?」
 悲鳴と、爆発。
 フェイトじゃない。
 代わりに、大量に撃ち込まれていた弾幕が止んだ。
「っ、ガンザ!」
 左のドールタイプを斬り捨てて振り向くと、ドールタイプの魔力砲が直撃し、そして弾き飛ばされ落ちていく少年の姿。
 射撃に全神経を回していたのだ。防御など、出来ない。
 拾い上げなきゃ。
 咄嗟にフェイトは身を翻し、助けに入ろうとした。
 だからなのか、遠くからキャノン砲を向けられているのに、気がつかなかった。

「ぁ……」

 フェイトの背に、砲撃が一撃。
 ソニックフォームのバリアジャケットは脆い。その代償を求められ、それに応じた結果である。だから、ドールタイプの砲撃も、フェイトにとっては致命傷の一撃に他ならず。

 吹き飛んだ少女の身体に、数十もの砲撃が、殺到した。












 高町なのはは、正直運動が得意ではない。
 教導官隊に入ってからそれも改善されてはいるが、それだって1年半ほど前の話である。それだけの期間で運動が大好きになれるほど、なのはの持っている運動への抵抗感は弱い訳ではないのだ。今だってマラソンは人類の敵だと思っているくらいである。
 それが殴り合いである。
 教導官である以上、近接戦闘の訓練も行ってはいるが、なのはのメインは後方からの射撃である。それになのはは空戦魔導師だ。空を飛び回って戦闘を行うというのは、接近戦へ持ち込むチャンスが陸戦に比べるとぐっと低くなる。意図して接近戦をするならば、相手を上回るスピードと技術と反射神経を要求されるのだ。第一ミッドチルダ式の戦闘魔法の大半は射撃なのだ。
 ストレートに言おう。
 なのはは泥沼の殴り合いをしたことが、ない。
「ああああああっ!!」
 幾度目かの砲撃を分解しながら走り、そして縁の近くまで詰めより、レイジングハートを振り上げる。
 反射的に身体強化の魔法を自身にかけた。癖である。癖であるから、強化の魔法に身体自身が備えていた。
 縁が空を飛んでいるとき、何故に魔法を消去する力を使えないのか。その話が頭から完全に抜けていた。
「っ!?」
 身体がぐらりと揺れる。
 身体強化の魔法が、かからなかった。
 当然だ。かかるよりも先に、自分自身で分解しているのだから。
 込められるはずだった力が込もらない。それでもなのはは反射的に踏ん張る。伊達に年上ばかりを指導しちゃいない。
 目の前には縁。
 バッタの頭部を巨大化させて引き延ばしたら、きっとこんな顔だろう。

 その顔を、遠慮なくぶん殴った。

 レイジングハートのフレーム部分が、縁の顔を強かに打ち抜いた。
 嫌な音が響く。生き物を殴ったとき、そう簡単に聞ける音じゃない。めちゃっ、という重く低い音、と言えばいいのか。魔力強化もなにもない、小学5年生の純粋な腕力で殴ったわりには酷い音である。
 殴られて、縁の体勢が一瞬揺らぐ。
 殴りとばされたかのように、頭が後ろへ揺れ。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
 雄叫びと共にその頭が引き戻される。

 次の瞬間には、なのはの身体が吹き飛んでいた。

「がっ!?」
 左肩が、猛烈に痛い。
 肉が潰れるような音が、骨を伝って頭に響く。
 その左肩から地面に着地し、バウンドして不格好に宙を舞い、そして再び地面に叩きつけられる。顔を打った。
 頭突きだ。
 縁の頭が後ろにいったのは、殴ったからじゃない。頭突きの動作だっただけだ。
「はっ……な、うっ?」
(( Master!?))
「づ、ぐ、だ、大丈夫っ!」
 半分自分に言い聞かせるように、なのははレイジングハートに返す。
 実際に大丈夫なのだ。何だか左腕がまるで動かなくなってしまったのだが、まるで痛くない。痛くないのだから、それはきっと大丈夫だということだろう。いよいよもって自分の身体が終わりかけていることくらい分かっているが、それでもまだ数分なら大丈夫だ。大丈夫のはずだ。
 右手に握ったレイジングハートを文字通りの杖として、なのはは即座に立ち上がる。右膝に石でも詰まったような、そんな違和感を感じるが、それは無視した。動けば大丈夫だ。
 立ち上がって、縁を見据える。
 縁の目の前には巨大な魔法陣。砲撃の体勢だ。
 直後に、なのはの身体が縁の砲撃にのまれた。
 半径おおよそ10m程の砲撃は、地を削り仲間のはずであるドールタイプまで巻き込む。その砲撃に込められた魔力量はいか程のものなのか。
 あまりの魔力の濁流に、空間自体が悲鳴を上げるようにギシリと鳴った。
 鳴った、それが合図だったのかもしれない。

 砲撃の濁流から、拳が飛び出した。

 杖を堅く握った拳が、再び縁の顔面を捉える。
 先程とは違い、ぬちゃん、という比較的大人しい音だった。
 ただ、その拳は縁の目の前に展開されていた魔法陣を喰い破り、分解していた。その上で殴ったに過ぎない。
 砲撃が止む。止むと言うか、止めさせられた。
 縁の目の前には、当然の如く立ち塞がる少女。高町なのは。
 がばっと、縁の口が開く。噛みついてやる、喰い千切ってやる。そんな牙の剥き方だった。
 だが、それよりも早くなのはは拳を引き。
「せぇぇいっ!」
 手にしたレイジングハートで、思いっきり縁の左膝を殴った。人間ならば皿のある辺りである。
 ずりっ、と縁の左足が下がる。今度はなのは自身の力で縁を押し下げた。そのせいで縁の口が、その牙がなのはに届かず、噛みつくために閉じた口は空気しか噛むことができなかった。
 関節は有効か。頭の片隅でなのははそう判断した。
 縁の身体が如何に異形とは言えど、その身体には関節があり、そして関節可動域が存在する。対人用のCQCがなのはの頭の中でリストアップされていく。
「ぇぇいっ!」
 続いてレイジングハートを振り上げる。
 噛みつこうとして外した顔を下から、その長い顎の下、喉元の近くを狙ってレイジングハートのコアがあるのとは反対側の先端での突き上げ。
 どちゃっ、と妙な音。刺さってはいない。
 縁の頭が跳ね上がった。なのはの力で跳ね上げた。
 その一瞬でなのはは即座に縁の後ろへ回り込む。元よりそのつもりの動きである。
 そして、流れるような動きで縁の左膝の裏へとなのはは自分の右膝を叩き込む。
 関節を裏から押されたことにより左膝が無理矢理曲げられ、縁の身体ががくりと沈む。
 そこから素早くなのはは右腕全体を縁の首に絡め、そして一気に絞め上げる。絞めると同時になのはは自身の尻を突き出すようにし、全体重で後ろ下方へと思いっきり引っ張る。
 膝を曲げた状態への首絞め、そして後ろへ引っ張る。本来だったら、それで相手地面に倒せるはずであった。
 だが。
「おも、いっ」
 縁は倒れない。
 腕4本なくなったとしても、なのはとの体重差は歴然であった。それに第一、純粋な肉体の力の差も歴然である。そういうふうに設計されているのだ。筋肉繊維一本とっても、縁のそれは人間と比べるまでもない。まして子供と比べるなど。
「ブ、ゴ」
 と、縁の口から妙な声。
 まずい、離れなきゃ。そう思ったときには既に遅い。
「ガ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
「わっ!?」
 後ろから首を絞められながらも、縁はまるでお辞儀をするかのように身体を前に倒す。なのはが首を絞めた体勢のままだ。
 完全な力技。まるで背負い投げのようだった。
 しかもご丁寧になのはが縁の上を通過するのに合わせ、曲げられていた膝を伸ばし腰を突き上げる動作が入る。
 今の縁には腕がない。だから普通の背負い投げのように、なのはの身体を掴んでいない。
 縁の首を絞めていた腕が外れ、なのはの身体が宙を舞う。
 受け身を、などと思う暇もない。斜め下に向かっての投げ落としに近く、そんなに滞空時間がある訳でもない。顔面からなのはは地面に突っ込む。
 一瞬だけ意識が吹き飛んだ。そのまま気絶しなかったのは奇跡に近い。
 痛くない。遅かれ早かれ死ぬなこれは、と他人事のような感想を頭の中に抱きつつ、レイジングハートを突き立ててすぐになのはは立ち上がろうとして顔を上げる。

 縁の足があった。

 ズゴッ、という重く低い音が、何故か腹から聞こえた。
 顔を上げたはずなのに、視界がいきなり暗くなる。
 それが縁に踏みつけられ、強制的に自分が地に這い蹲ったからだと気づく間もない。
 続いて再び破滅の音が腹から響く。
 空が見えた。
 サッカーボールの如く蹴りとばされ、自分が糸の切れた人形のように宙を舞っていることに気づく前に地面に落ちた。
「こぽ――」
 変な声が漏れた。ついでに何かの液体が口から吹き出た。
 地面に落ちて、小さくバウンドし、そしてごろごろと転がる。空が見えて、地面が見えて、明るくて、暗くて、目まぐるしく視界の景色と色が流れていった。
 それでもなのはは即座に地面にレイジングハートを突き立てる。不恰好に地面を転がるのを無理矢理食い止めた。
 顔を上げようとするが、一瞬目の前が黒くなり、そして次の瞬間には真っ白に染まる。
「は――がっ」
 呼吸し辛い。肺がどちらか潰れたのだろうか。
 背がまっすぐに伸びない。背骨だろうか。いいや、背骨がやられたらそれで済むはずがない。
 自分の身体に何が起きたのか分からないが、とにかく身体が絶不調なのは分かった。
 視界が戻る。縁が魔法陣を展開しているのが見えた。ついでに、雷を纏った大量のスフィアが見える。ファランクスシフトのパクリもんだ。
「アアッ!!」
 その掛け声は号令だったのか、それを合図として大量に配置されたスフィアから一斉にプラズマランサーが撃ち出される。
 多い。視界が埋まる。
 なのはに向けて殺到する大量のプラズマランサー。スフィア1つあたり秒間何発撃ち出しているのかも分からない量である。
 突き刺さる、突き刺さる。プラズマランサーが突き刺さる。
 だが、問題ない。
 なんの支障なく魔法は分解できている。身体がビリビリするような感覚があるが、それでも何の問題もない。
 足を踏み出す。
 赤い何かが口から漏れる。
 群がるプラズマランサーを物ともせず、なのはは更に足を踏み出す。
 ごきりと、変な音がした気がする。
 気にすることなくなのはは走り出す。飛ぶことができないから、走るしかない。
 走る、走る。足を一歩踏み出すごとに、自分の中の何かがゆっくり死んでいくのを感じつつも、それでも足は出る。
 身体に突き刺さるプラズマランサーが鬱陶しい。煩わしい。
 走り、縁へ近づく。視界がプラズマランサーで埋め尽くされても、縁のいる位置は何となく分かる。
 真っ白に近い視界の中で、なのははレイジングハートを振り上げた。肩の調子が変だが、十分に振り上げられた。
 踏み込む。
 そして、レイジングハートを一息で振り下ろして。
 手応えあり。
 視界が一気に開けた。振り下ろしたレイジングハートは、縁の首元に当たっている。困ったことにダメージらしいダメージを与えているとはとても思えないが。
 もう一撃、とレイジングハートを再びなのはが振り上げようとしたのと、縁の身体が前に出たのはほぼ同時。
「っ!」
 タックルだ。
 突き飛ばされると言うよりも、押し倒されるに近い形である。
 反応が遅れたことと力の差のせいで縁の身体を受け止めきることができず、2人揃ってもつれるように地面の上を転がり倒れる。背中を強かに打った。
 マウントを取ったのは縁の方だった。
 しかも両足でわき腹をがっちりロックされている。縁の力が強すぎて抜けられない体勢でもある。

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアっ!」

 なのはの上に跨って、縁がその大きな口を全開にして叫ぶ。びりびりと空気が震えているのが肌で感じられた。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 噛みついてこない。絞め殺しにもこない。
 ただ、膨大な魔力の流れを感じた。
 魔法を使う気か。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 響く、響く、その雄叫びが響きわたる。
 だが、魔法陣は現れない。
 そのはずだ。なのはに触れている以上、術式が構築されるよりも前に分解されている。
 それでも。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 雄叫びが頭に響く。
 胸の奥にある何かが、軋むような音をなのはは聞いた。
 じわり、じわり、と縁の目の前に魔法陣が浮かび上がってきた。なのはが術式を分解するよりも速く、そして強く、縁が力技で魔法を構築し始めたのだ。
 冷や汗が吹き出る。
 ありなのか、こんなのも。
 なのはは咄嗟にレイジングハートを浮かび上がり始めていた魔法陣に突き立てた。その魔法陣はまるでシールドのように硬い手応えを返し、レイジングハートがそれ以上進まない。
「に、い、いいいいいっ!」

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 バチン、バチンッ、と魔法陣とレイジングハートの間で火花のように魔力光が飛び散る。
 術式が、魔法が、分解しきれない。完璧に力技でごり押ししてきている。
 頭の奥の方が熱い。燃えているかのようだ。頭の中でひたすらに繰り返される術式分解の計算に脳がショートしそうだ。
 もっと早く、もっと早く分解しないと。焦るようになのはは全神経を目の前の魔法陣へと集中させて。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 そんな努力を、縁が嘲笑うかのように力技で踏み荒らす。
 流される魔力量が、一気に増大した。
 ギッ
 不吉な音。
 レイジングハートのフレームに、亀裂が走った。
 放出される魔力量自体に、今のなのはが対応できても、レイジングハートが耐え切れなくなっている。
 ――もう少し、あとちょっとだけ。
 祈るように願いながら、それでもなのはは力を緩めなかった。
 ここで諦めることは出来ない。ここで引くことは出来ない。前以外に道など何処にもない。だから力を緩めることは出来ない。
 お願いだから、もう少しだけ。

(( ……All right))

 それが一瞬、誰の声なのかが分からなかった。
 フレームに亀裂が入り、そしてその亀裂がみるみると広がっていきながらも、赤い宝玉を淡く光らせているレイジングハートを見て、そこでようやくレイジングハートの声だと気がついた。
 聞きなれた、声じゃなかった。
 外部音声の出力が破損しているのか、酷く篭ったような低い声だった。
(( I am all right))
 大丈夫だと、問題ないと。
 どう見たって嘘だろうという事を、わざわざ言って。
 いいや、きっと大丈夫だ。問題など何一つとしてありはしない。
 相棒が言うのだ、信じなくてどうするというのか。
 ぐっと、なのはは奥歯を噛み締める。
 踏ん張れ。ここは踏ん張れ。
「い、い、い、いいいっ!!」
 分解、分解、分解。目の前の術式を、分解する。
 魔力量の違いが何だというのか、そうじゃない、このスキルそのものは魔力量の壁を突破するんじゃなく術式を破壊するスキルである。魔力が大量に流し込まれているからって、分解できない訳じゃないはずだ。
 自分に言い聞かせながら、なのははレイジングハートに力を込める。
 更に亀裂が走る。
 それでも、押し込む。その魔法陣に、自らの相棒を押し込んでいく。
 分解する。
 分けて解く。
 要は、魔力が外界に影響する力場にならなければ良い。それだけを分解すればいいだけなのだ。
「いいいいい、いいい、いっ!」
 食いしばった奥歯が、変な音を立てる。
 口の中で血の感触。味はない。
 それでも構うか。
 押し込む、押し込む、押し込む。
 ひたすらに、レイジングハートを魔法陣へ押し込んで。

「い……けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

 その魔法陣を、突き破った。
 突き破って、レイジングハートが縁の顎の直撃する。
 砕けた。
 相棒が。
 レイジングハートが。
 それが合図だった。

 分解されて行き場を失った魔力が、次元を揺るがした。












「あ、運がいい?」
「そうだよ。色々考えた状況パターンの中で、最も運が良いと言える」
 M10、ミリタリー&ポリスの銃口を射程圏内で向けられてもなお、クロノは平然としていた。いや、平然と言うには若干口元が笑っている。
 ブラフか?
 最初にそれを疑った。話術による時間稼ぎだ。確かに、恋慈の足を止められたら、それは色々と有利にはなるだろう。
 なるだろうが、クロノの後ろにはアリサがいる。
 今、縁に会わせたら一番危険だろう人物だ。逆に言えば、クロノ達の切り札と言っていいかもしれない。良い方に転ぶか悪い方に転ぶか、それは分からないが。
 アリサは魔法をほとんど使えない。
 いや、現状ではまるで使うことが出来ない。資質はそれなりにあるのだが。
 今のクロノからすれば、アリサは完全にお荷物のはずだ。守りながら戦うというのは容易ではない筈である。
  まあ、世間話に付き合ってやるつもりは、欠片ほどにもないのだが。
 恋慈の反応をいち早く察知したのか、クロノが軽く膝を曲げ、身体が少しだけ沈んだ。さっきのガンザもそうなのだが、いったいどんな反射神経をしているというのか。魔導師全員がこんな反射神経をしていたら、きっと自分達はもっと早くに御用になっているか殺されていることだろう。
 そんなことを考えながら、恋慈は小さく溜息を一つ。
「そうかい。そりゃ妬ましい限りだ、幸運に恵まれてて」
 そんな軽い言葉とともに、恋慈は躊躇いなく引き金に力を込める。
 銃口は一切外していない。
 縁の一番最初の友達から、一番大切だった友達から、その牙を反らしはしない。
 縁を深く傷つけたのは正直許せないが、同情もしている。魔導師に殺されかけて、縁が目の前で殺されかけて、そしてそんな状況であの縁の姿を見たのだから、取り乱すのは当然だと思う。それに、まだ子供だ。日本人の概念からすれば、子供なのだ。同情はする。
 それに、それ以上に感謝もしている。短い間、本当に一時のことは言えど、縁と仲良くしてくれて、そして色々と尽くしてくれて、それについて恋慈は深く感謝をしている。その時の縁は、本当に楽しそうだったのだ。もしかしたら、このまま血生臭いことを止め、人間の、それこそ何処にでもいるような普通の子供としての生き方を選択するかもしれないと、そんなことを考えてしまうくらい縁は楽しそうだった。復讐のことよりも、学校に行くことを楽しみにしていたくらいだ。
 でも殺す。
 同情と感謝の表して、狙いは綺麗な顔の、その眉間。
 せめて痛みは感じないようにさせてやろう。それが最大限の譲歩である。
 引き金を引く。
 炸裂音が響くよりも先に、クロノが横に跳んだ。別にお前は関係ない。
 ただ、クロノの後ろにいた子は、反応できなかった。
 一般人だ。魔法もほとんど使えない、ただの子供だ。反応できる訳がない。

 アリサ・バニングスは、避けられない。

 ……クロノが庇わない?
 縁に対して人質にするにしても何にするにしても、重要だろう一般人をクロノは全く庇わなかった。それどころか横に跳んで避けた。
 見殺しだろうか。
 そんな疑問を覚えるよりも先に、M10から放たれた銃弾が動くことすら出来なかったアリサの眉間に直撃した。
 狙い通りのピンポイント、1mmだってずれちゃいない。頭蓋骨を貫通して脳味噌を後方へとブチ撒ける、そんな箇所にぶち当たり。

 アリサの姿が、弾けた。

 グロい意味ではない。
 頭が弾けたわけではなく、身体全部が光となって弾け跳んだのだ。
「な、ええっ!?」
 思わず恋慈は目をむいた。
 え、なに、何が起きた?
 銃弾をもらったその瞬間に、アリサの姿がいきなり消えた。
 何だ、手品か? 脱出ショー?
 クロノが目の前にいるというのに、不用心にも恋慈はきょろきょろと周りを見渡した。それでもアリサの姿は見あたらない。
「か、神隠しか!?」
「そんな訳ないだろう」
 思わず叫ぶ恋慈に、クロノは半眼で睨みながら軽く返す。
「……アリサちゃん何処行ったよ」
 真顔で尋ねてしまった。
 それに対してクロノは見せ付けるようにS2Uをくるりと一回転させ
「最初からいないよ。君は化かされたんだ」
 改めて構え、はっきりと戦闘態勢を恋慈に示す。
 ワンテンポ遅れ、一度苦笑してから恋慈も同じくM10をクロノへ向けて同じく戦闘姿勢を示した。
「年上に “君” ってのは、どうかと思うぜクロノ君や」
「敵対している間はそう呼ばせてもらうさ、海鳴 恋慈」
 1歩、2歩とゆっくり後ろに下がりながら、クロノはあくまで平然とした態度で切り返す。態度がでかい。
 話術の内なのかもなと恋慈は警戒しつつ、左手でポケットから別のカードを引き抜いた。一筋縄で行くような相手ならば構わないのだが、どうやらそうもいかないらしい。
「ちなみにだけど、そのトリックを丁寧にベラベラ喋ってくれるなんてサービスはないかい?」
「幻術さ。蜃気楼だか狐の化かし物だか、ともかく、立体映像で “ない” ものを “ある” かのように見せる魔法だよ」
 なるほど、とそこでようやく恋慈は納得する。
 ダミーということか。化かされていたという言葉は的確なのかもしれない。見事に引っかかってしまったらしい。
 ならば、アリサは何処だろうか。最初から来ていないという場合も考えられる。別行動をしているとしたら、それは自衛手段がほとんどないアリサが独りぼっちで走っているということだ。しかも見つからずに。
 それはあまり現実的じゃないなと恋慈は口の中だけで呟く。アリサは来ていないと考えた方がいいのか。
 だが、だったらこのタイミングでクロノが来た理由が分からない。増援にしては遅すぎるし、何より一人だけの増援で状況はそうも変わりはしない。
 どちらにせよ、早く片付けなければいけないのは変わらない。
「……はっ、良く滑る口を持っておいでで」
「オリーブオイルドレッシングの掛かったサラダを4時間前に食べてきたんだ、良く滑るさ。美味しいとは思わないかい、オリーブオイル。僕は好きだね」
「残念だけど俺、オリーブ食うと腹下るんだわ」
「それは残念だ」
 真顔で言ってくれる。
 そんなにクロノと親しかった訳でもないし、そこまで顔を合わせた訳でもないのだが、こんな喋り方をする奴だったかと疑問を覚える。どうでも良いが。
 とにかく開戦だ。そんなにゆっくりはできない。
 何の合図もなく、恋慈はM10の引き金に力を込め

 世界が、突如として揺れだした。

「おわっ!?」
「くっ」
 地震のように地面だけが揺れる感じではなく、空間全体が振動するような強烈な揺れ。
 そんな揺さぶりを予告もなく受けてしまい、恋慈は誤って発砲してしまう。ちょうど引き金を引こうとしていたのだ。
 銃口は既にクロノの方へ向けられていて、誤射だろうと間違いだろうと撃ち出された弾丸はクロノへと襲いかかる。本来ならば。
 空間全体が震えている証拠なのか、その空間を放物線を描きながら進んでいくはずの弾丸が、外部から予想外の力を加えられたかのように軌道が大幅にずれる。正確に言うならば上へと逸れて飛んだ。丁度クロノの胸を狙っていたものだから、弾丸が急に跳ね上がるようにして軌道を変え、クロノの頭の上を通過する。
 これにはクロノも冷や汗ものだ。
 こんな揺れに襲われた瞬間に弾丸がまっすぐ襲いかかってきていたら、まず避けられなかっただろう。
 世界は揺れ続ける。
 むしろその揺れは大きくなっていくようにも感じられた。
 地面だけが揺れている訳ではないので、空へ逃げることも出来ない。迂闊に動くのは逆に危険である。
「――縁?」
 揺れに耐えながらも恋慈は小さく呟いた。
 馴染みのある魔力を感じる。と言うよりも、使い魔のラインを通じてはっきりと感じ取れる。
 この揺れの原因は、縁だ。
 放出する魔力量が多すぎて、空間が耐えきれずに歪み始めている。
 揺れる。揺れが酷い。
 そろそろ立つのも困難な揺れになるが、恋慈もクロノも互いに倒れる気配はない。半分意地になっている。
「悪ぃけど、お前には長く付き合えないみたいだ」
 空間が悲鳴を上げるように鳴り響き始めた中で、恋慈はそれでも軽い口調で言葉を投げかけた。
 別に返事は期待していなかった。期待はしていなかったが。
「そう言わずに、付き合ってもらうよ」
 クロノもまた、軽い口調で返してきた。当たり前のようにだ。
 世界が揺れる。
 空気が重く感じるのは、空気そのものが揺れているからなのか。
 間違いなく次元震である。しかも断層を起こすレベルに近い。
 恋慈にしてもそうだが、クロノにしてもこの状況を放っておくのは得策ではないだろうに。
 小さく恋慈は舌を打ちかけて。

 ぴたりと、急に揺れが止まる。

 突然始まった次元震は、突然止まった。
 緩やかに揺れが収まるような、そんな自然の止まり方ではない。
 立つのも困難だった揺れの中でも踏ん張って立っていた体勢を解きながら、それでもクロノへ銃口を向けたまま恋慈は一息ついた。
「ちっ、運が良いってのは足止めできるって事かよ」
 改めて舌打ちをする。
 足止めをする自信があるのならば、確かに恋慈と巡り会えたのは幸運なのかもしれない。
 だが。
「いや、君の足止めなんてしない」
「はぁ?」
 クロノもまた体勢を立て直しながら構えつつ、小さく笑って返してきた、予想と反したことを。

「僕がするのは、君の逮捕だ」











 突如として空間を揺るがす振動が起き、それが次元震だとヴィータはその瞬間に判断した。
 空中にいても振動をもろに受ける、そんな感覚は随分前にも味わったことがある。何代か前の主に仕えていたときの末路が、確か次元震に巻き込まれ断層に落ちたのだ。あの時は結局半分もページを集められなかったので、悔しさとともに覚えている。
 何が起きているのかは分からないが、とてもマズいことになっているというのは間違いなさそうだ。さっさとドールタイプを蹴散らしてなのはのもとへと向かいたいのだが、そう簡単には。
 そこで気がついた。
 次元震の震動を喰らっているのはヴィータだけではなく、周りに群がっているドールタイプも同じこと。
 元がロボットのようにプログラミングされたことしかできないような奴らである。そして初見せの飛行魔法が洗練されている訳でもない。
 その程度の飛行魔法とプログラムで、大荒れの海に揉まれるようなこの次元震の中、平気でいるはずがなかった。
 ヴィータの目の前にいたドールタイプが、何かに弾かれたように左へ吹き飛ぶ。その頭にはトゥハンドソードがぶっ刺さっている。更に隣にいたドールタイプは飛行姿勢の立て直しが追いつかず、見事な錐揉み回転を披露しながら墜落していく。下にいたドールタイプに至っては、近くにいた別のドールタイプとまるで殺し合いを始めたかの如くお互いの得物をお互いの腹に突き刺しあい、明後日の方へ仲良く飛んでいく。思わず達者でなと思ってしまった。
 こんな事態が予想されていなかったのだろう、どのドールタイプも対処できていない。
 むしろ数が多いものだから、仲間同士で衝突して墜落していくケースが目立つ目立つ、ばたばたと墜ちていく。
 これは、逆にチャンスか。死中に活あり、ピンチの中にチャンスあり。
 この次元震の中、突っ込めばほとんどのドールタイプをスルーして通れるはずだ。
 きゅっとヴィータは口を横一文字に閉める。
 この揺れの中を飛行魔法で突き進むのはかなりの困難で、一歩間違えば推進力が暴走してドールタイプよりも酷い墜ち方をするだろう。制御するのは至難の業だ。
 だが、チャンスは今だ。
 今迷っている、この間にもチャンスは水のように逃げていく。
 揺れはだんだんと酷くなっている、これ以上酷くなれば空中で止まっているのも困難な揺れになるのは火を見るよりも明らかで。
「ぃよっしゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 虚空を蹴るように、ヴィータは一気に飛び出した。
 前方にシールドを展開。多少当たっても弾き飛ばす勢いで突っ込む。
 まともに動くこともできないドールタイプの群の中を、かき分けるように突き進む。シールドに何体もドールタイプが衝突するが、飛ぶことすら危うい今のドールタイプが耐えられるはずもなく、突いただけで次々に墜落していく。
 飛行魔法の制御はやはり難しい。大地震の中を一輪車でまっすぐ走っているようなものなのだ、難易度的には。ドールタイプを突き飛ばしているだけでも、姿勢が崩れそうになってしまう。
 だが進む。
 突き進む。
 一直線に、なのはのもとへ。

 と、急に揺れが止まった。

「わっ!?」
 本当に急停止で揺れが収まったものだから、ヴィータの体勢が大きく崩れた。
 目の前には突き飛ばそうとしていたドールタイプ。その手には剣。
 前方に展開していたシールドは、体勢を崩してしまった分その目の前のドールタイプの位置から思いっきりズレた。
 ドールタイプも即座には動けないかもしれないが、剣の位置があまりよろしくない。
 だが、ヴィータも伊達に歴戦の騎士に名を連ねてはない。この距離、このタイミングならば避けるのはさほど難しいことではないが。
 逆に、避けない方が良いのだろうかと、そんな変なことを一瞬だけ悩んでしまった。

 ヴィータとドールタイプとの間に割って入った、その影を見て。

「せいっ」
 若干気の抜ける女性の掛け声。
 若草色の明るい衣装。
 のぞく髪はブロンドの、ヴィータにとっては非常に見覚えがありすぎる人影だ。
 彼女は割って入ると同時にドールタイプの剣を白刃取りするように両手で掴み、長いスカートをなびかせて左肘をピンポイントで蹴り抜いた。
 そして流れるような動きでドールタイプから苦もなく剣を奪い取り。
「のっ、よいしょっ!」
 一息でその剣をドールタイプの顔面に突き刺し返した。ヴィータから見ても無駄のない良い動きである。
 そんな評価をしながら、ヴィータは一つため息を吐き。

 彼女、シャマルの背中にボディアタックを決めるように激突した。

「ぷきゅっ!」
 変な鳴き声である。
 突き飛ばされるようにはシャマルは弾かれ、ついでにヴィータは手近にいたドールタイプを2体程まとめて叩き壊した。シャマルに武器を向けようとしていたという理由もなきにしもあらずだが、ほっといてもシャマルなら避けられたような気がする。別に助けたわけではない。ヴィータは心の中で誰ともなしに言い訳をしていた。
 味方からの思わぬタックルに弾かれたシャマルは空中でくるりと一回転して制止、ばっとヴィータへ振り向いた。ちょっと涙目だった。
「なんだよ、受け止めろよ」
「ごほっ、ごほっ……ちょ、ちょっとヴィータちゃん、今のタイミングなら、ごほっ、ヴィータちゃん避けれたでしょ?」
「や、私を抱き止めて助けるっていう見せ場潰したら悪ぃかなって」
「そんな気遣いいらないからっ!」
 シラケたようなヴィータの物言いに赤い顔でシャマルは言い返し、ぐるりとその場で回転、再びスカートをなびかせながら上から落ちてきたドールタイプの頭を踵で蹴りとばす。回転の勢いと脚力が上手く合わさっていて、ドールタイプの頭が外れて明後日の方へと飛んでいく。
 それにタイミングを合わせ、ヴィータがシャマルに向かって空を蹴るように跳躍する。回し蹴りで高く上がったシャマルの足に左手をついて跳び箱を超える要領でシャマルの上を通過し、その向こう側にいたドールタイプ目掛けてグラーフアイゼンを容赦なく振り下ろす。ドールタイプは伯爵の一撃には耐えることすら出来ない。
 2人の周りでは最も復帰の早かったドールタイプが手にした槍を持って突っ込んで来たが、その槍をシャマルが続けて放った回し蹴りで弾き逸らし、タイミングを合わせてヴィータが一撃の下に粉砕する。
 永い時を無意味に過ごした仲でない。意気はぴったりだ。
 油断なく互いに周りを警戒しながら、へっ、とヴィータはおどける様に小さく鼻を鳴らす。
「てかさ、シャマルかよ」
「な、なによぅ、そんな不満そうに言わなくってもいいじゃない」
「そうじゃなくてよ、前線に来て良いのかってこと」
「あら」
 意外な事を言うのね、と言わんばかりな声をあげられた。
「後方担当とは言っても、私だって守護騎士の一人よ? 並の魔導師よりはずっと強いんだから」
 自信満々に胸を張るシャマルに、ちょっとだけイラッときた。
「あ、そ。じゃ、この辺りのドールタイプ任すわ。私はなのはん所へ心置きなく行ってくる」
「ちょっ!?」
 流石にシャマルも慌てた。
 確かに並の魔導師よりもシャマルは強いが、だからと言ってこの状況をひっくり返せるようなヴィータ達並の技量は到底ない。そもそもシャマルはバックアップ担当である。
 向かってくるドールタイプをクラールヴィントで容赦なく締め上げ、ついでに下から襲い掛かってきたドールタイプに向かってぶん投げて激突させる。トドメを刺すようにヴィータの鉄球が打ち込み玉砕される光景をちらりと確認してから、シャマルは可愛らしくしなを作ってヴィータに泣きつく。
「意地悪しないでー、私か弱いんだから守ってー。ほらほら、回復してあげるから助けてー」
 うぜぇ。
 素でそんな感想をヴィータは抱きながら、続いて2発鉄球を遠方で魔力砲を準備していたドールタイプに向かって打ち出した。
「あーあ、ザフィーラが良かったな」
「わ、悪かったわね、ザフィーラじゃなくって!」
 ちょっとショックを受けた表情のシャマルに、ヴィータは小さく鼻で笑って返してしまう。
 基本的に盾となるザフィーラは、その技量も相まって非常にタッグを組み易い。安心して背中を任せられると言うべきか、細かい事を気にする事なく思いっきり暴れられると言うべきか、とにかく頼れる。次点でシグナムだが、同じ前衛、ほぼワンマンスタイル、自分以上に暴れまわる気質と、正直言ってタッグは組みたくない。と言うか、ヴォルケンリッターはザフィーラ以外全員相性が悪いのだ。
 うう、とシャマルは涙目になりながら小さく魔法陣を展開。ついでに斬りかかって来たドールタイプの剣の腹を片手で払い除け、それをぐるっと回して1回転させたときには手品のようにいつの間にかその剣が逆にシャマルの手に握られていた。そして息をつかせる暇も与えず、ドールタイプの腰装甲の隙間に剣を突き立てて無理矢理切り捨て蹴り飛ばす。続いて持った剣を投げ捨てるように左下へ投擲。ギッ、と黒板を釘で引っかいたような鋭い音とともに投擲された剣は魔力砲を向けていたドールタイプのその砲口へと突き刺さる。
 それが終わった頃には丁度用意していた魔法は完成していた。
「静かなる風よ、癒しの恵みを運んで」
 呟くような詠唱と共に、ヴィータの身体が淡い光に包まれる。
 それを合図にするように、ヴィータはグラーフアイゼンを天へと掲げ。
(( Gigantform!))
 鉄の伯爵の姿が一気に巨大化した。
 ヴィータの身体を包んでいた淡い光がヴィータの中へと浸透するように吸収された時には、既に変形は完了している。取り回しは極悪だがデカけりゃ強いを体現したグラーフアイゼン・ギガントフォルムである。
 淡い光が身体に浸透すると、続いて吹き飛ばされて失った右足の断面から光が伸びる。
 光が、足の形を成す。
「纏めてぶち抜けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
 同時にギガントフォルムのグラーフアイゼンを、ゴルフのフルスイングのように振り抜いた。
 その質量という名の暴力は、生き残っていたドールタイプの群れを容赦なく通過する。
 打撃面積が広いのは伊達じゃない。振り抜いただけで、その道にいたドールタイプが一掃されていた。ただでさえ次元震でバタバタ墜ちていた所にこの一撃。随分と周りがクリーンになる。
 気がつけば、ドールタイプの増援もいつの間にか止んでいた。打ち止めだろうか。
 グラーフアイゼンをハンマーフォルムに戻し、肩に担ぐように構えてからヴィータは一息つく。
「……ん、やっぱ足は2本あった方がしっくりくんな」
「1本の方がしっくりきたら、ちょっと頭を疑うわ」
 比較的まともなつっこみである。
 ヴィータの失った右足を変わりに模っていた光は、いつの間にかそのまま本物の右足になっていた。
 生えたのだ。むしろシャマルが生やしたのだ。
 これを人間にやれと言われても流石に出来ないが、同じヴォルケンリッターの身体ならばシャマルはまるまる再生させられる。同じ要領で騎士甲冑もバリアジャケットも再生させられる。バックアップ担当は伊達じゃない。
 足の調子を確かめるように、ヴィータは右足首をくるくると数回回してから満足そうに頷いた。良い調子らしい。
 ぐっとシャマルに向かって親指を立てた後、邪魔者が一掃されて見通せるようになった下の様子へ目を移し、そしてその目を見開く。
 なのはの様子が見えた。
 縁の様子も見えた。
 そしてその様子を確認してから、ヴィータの口元には軽く笑みが浮かんでいた。
「――うっし、大将まで一直線だ。遅れんなよシャマル」
「はーい、ついて行きまーす」












「ぐあっ!?」
 砲撃が襲い掛かり、ガンザの身体が盛大に吹き飛ばされた。バリアジャケットのパージ機能でどうにか衝撃を相殺できてはいるものの、地味に身体に響くものがある。非殺傷設定とは重みが違うのだ、殺傷設定というのは。
 追撃がくるのでは、とか、自分が吹き飛んだ先にドールタイプはいたかどうか、とか、そんな心配よりも先に弾幕が途切れたことによりフェイトが無事かどうかがまず気になった。
 体勢を立て直して援護しないと。
 砲撃を喰らって身体が若干痺れるような感覚を未だ感じながらも、ガンザは空中でブレーキをかけながら減速し、そのまま体勢を立て直そうとして

 ぼふっと、背中にやわらかい衝撃。

「お?」
「そのまま動くな――鋼鉄の檻っ!」
 やわらかいクッションのような毛並みの感触と、そして直後に真後ろからとんできたダンディな声に、ガンザは再び 「え?」 と間の抜けた声を上げた。
 目を開いて状況を確認すると、目の前では十数体から二十体のドールタイプがリングバインドのような魔法で拘束され、そして次の瞬間にはその拘束していた輪が急速に絞り込まれ、ドールタイプが真っ二つに切断されるという状況が展開されていた。
 何だ、何が起きた。
 目を白黒させるガンザに、後ろからの声が再びとんでくる。
「少年、戦えるか?」
 言葉を返すよりも先に、その声の主を確認するようにガンザは振り向く。
 デカい犬が、そこにいた。
 その台詞を彼にそのまま言ったとしたら、その大きな口で噛まれることは確かだっただろう。
 自然ではまずありえないだろう青と白の見事な毛並みを持つ、ヴォルケンリッターは守護の盾。ずっと前、あのなのはの下で訓練生としてガンザが死ぬ思いをしていたときに、何度か会ったことがある。なのはの知り合いは総じて美女・美少女ばかりだったのに1人、いやこの場合は1匹と言うべきなのか、とにかく彼だけは男だったのでかなり印象が強い。
「あ、と、えー……ザフィーラさん、したっけ?」
「大丈夫そうだな。乗れ」
「はい?」
「背中に乗れ。一気に抜けるぞ」
 挨拶もそこそこである。ここは戦場だ。
 犬、もとい、狼の姿であるザフィーラは早く乗れと言わんばかりに急かしてくる。
 正直に言おう。気が引ける。
 しかし気が引けたのはたったの一瞬。
「あ、は、はいっす!」
 余分な問答など必要はない。ガンザは即座にザフィーラの背に跨る。実に良い毛並みであった。乗り心地は最高だ。
「次元震が来る、しっかりと掴まれ」
 さらっと何か不吉なことを申された。
 思わずぎょっと目をむいた。
「じ、次元震っすか!?」
「逆に好機だ。行くぞ」
「いや、何で次元し――うわぁぁっ!?」
 返事など待ちはしない。言うが早いかザフィーラはすぐに飛び出した。
 まっすぐ、ドールタイプの群れに向かって。

 直後、本当に次元震が襲い掛かってきた。












 避けるも防ぐも間に合わないタイミングでの集中砲火に、これはもう駄目だと流石に覚悟を決めた。正直に言うならば、防御力などないに等しいソニックフォームでは、最初の1発だけでも十分に致命傷であった。
 ダメージチェックなどしている暇もない。ぐるぐる回る視界にちらりと見えた砲撃の集中砲火に、フェイトはぎゅっと目を閉じる。
 死ぬのは、嫌だな。
 走馬燈が流れることもなく、頭に浮かぶのはそんな一言二言。
 それでも身体に襲いかかるであろう痛みにフェイトは備えて。

「レヴァンティン、我に鎧を!」
(( Panzergeist))

 痛みよりも先に鼓膜を突き破るんじゃないかという程の鋭い音が、フェイトのすぐ近くで鳴り響く。
「砕け散れ!」
(( Schlangeform))
 何が起きたのかを確かめるよりも早く、聞き覚えのある声が重なるように聞こえた。
 その声を合図にしてカードリッジの薬莢を弾き出す音に、続いて剣が分かれる音が予想通りに聞こえてきた。この声の主は、間違いない。
 ぎっ、とソニックセイルを羽ばたかせ、フェイトはようやくブレーキをかける。機動性重視のフォームでのブレーキは、ほとんど急静止に近いほどの止まり方をみせた。
 目を開ける。
 連結刃が駆け回る、そんな光景が広がっていた。
 その連結刃を操るのは、見間違えるはずもない、フェイトにとっては好手敵、八神家の次女だ。
「シグ……」
 名前を呼ぼうとすると、遅れて背中が焼けるような感覚がフェイトに襲いかかってきた。砲撃を喰らった箇所だ。
 痛い背中に風を感じるということは、その部分のバリアジャケットは消滅しているということか。
 額から脂汗が吹き出す。
 呼びかけた名前に反応するように、空間を駆け回っていた連結刃が急速に元に戻っていく。走る戻る連結刃に斬り裂かれ、続けてドールタイプが次々に2つに分けられ墜ちている。
「大丈夫か、テスタロッサ」
「っ、ごほっ……大丈夫です、シグナム」
 元の剣に戻った相棒を一振りしながら彼女、シグナムは振り返る。心配そうな表情は浮かんでいないが、もとより不器用な彼女のことである、内心はよく分からない。
 フェイトの返事を聞くよりも早く、シグナムはレヴァンティンを持たぬ左手を軽く振り、中に仕込んであったカートリッジを2発左手の中へと弾き出す。手馴れた動きで無駄のない取り出し方であった。そんな所にまでカートリッジを仕込んであったのかと逆に感心してしまった。
 そのまま取り出したカートリッジの1発をシグナムは指で弾き、フェイトへと飛ばす。反射的にフェイトはそれを右手で受け止める。
「悪いが、ゆっくり休めとも言ってられん。それを使え」
「あ――はい」
 もう1発を自身のレヴァンティンへと装填しつつ、フェイトからドールタイプの群れへと視線を移すシグナムに、フェイトは一拍遅れて頷き返す。
 急ぎバルディッシュのリボルバーへと1発だけ交換し、即座にそれをロードする。
 ガシュっとカートリッジを消費した瞬間、若草色の光が舞い上がる。
「――これは」
 思わず声を漏らしてしまう。
 すごい魔力だ。圧縮量がまるで違う。
 もしもシャマルがここにいたら、無駄に鼻を高くしていたことだろう。何せ年季が違う。シグナムとヴィータの使うカートリッジと、時空管理局にて量産されているカートリッジは比べ物になるはずもない。時空管理局で量産されているカートリッジを内心で粗悪品だと思っている、それだけの理由になるほど、シャマルのカートリッジは質が違う。
 溢れ出る魔力がロスにならないよう、即座にフェイトはバリアジャケットを再構成する。体力や疲労が元に戻った訳ではないが、魔力量的には十分すぎる。
「フェイト」
 驚いているフェイトへと声がかけられる。
 顔を上げたときと次の言葉を投げかけられたのは、ほぼ同じタイミングであった。
「次元震の中を飛んだ経験はあるか?」
「え? いえ、そんな自殺行為は流石に……」
「なら丁度いい」
 その言葉に笑みが見え隠れしていた。
 疑問符を浮かべるよりもシグナムの言葉は早い。待ちきれないかのようでもあった。

「初体験だ」












 次元震や次元断層という言葉を知らずとも、その揺れがやがては世界を滅ぼすのだと縁は本能的に知っていた。
 空気が、空間が、星が、いいや、宇宙そのものが歪んで揺るぐ振動に、縁はふと正気に戻った。
 頭の中に、誰かの顔が思い浮かぶ。
 少女の姿が、ふと浮かぶ。
 駄目だ。
 駄目なのだ、この揺れは。
 この揺れが酷くなれば、彼女の住む世界が壊れてしまう。
 この星がどうなろうと、この世界がどうなろうと、それは知ったことではないのだが、彼女の住む世界が壊れるのだけは絶対に駄目だ。
 彼女を傷つけるのだけは、絶対に駄目だ。
 胸の奥から流れ出る魔力の流れを、強制的に縁はせき止めた。少女のことが思い浮かんだ瞬間に、ほとんど反射でやってのける。無理矢理に近い形だったためか、腹の底が痛くなる。
 ああ、駄目だ。彼女の害になるのだけは、絶対に駄目だ。
 だって彼女は。
 彼女は。
 大事な、人で。
「ガ」
 息が止まりかける。
 世界を揺るがしていた振動は、縁が魔力をせき止めた瞬間にぴたりと止まった。別にそれは良い。
 ただ、正気に戻って、目の前の光景に息が止まりかけた。

 爆心地のような抉れた地面。

 高濃度の魔力が霧のように立ちこめる風景。

 そして、自分が馬乗りになって押し倒している少女。

 頭に思い浮かんだ少女ではない。だが、その少女ととても親しかった少女だ。
 とても優しくて、とてもまっすぐで、魔導師じゃなければきっと好きになった、高町なのはという少女。
「はぁ……は……はぁ……はぁ……」
 肩で息をしながらも、まっすぐ縁を見上げるなのはは、もう、見るからに傷だらけでボロボロだった。
「ガ、ガ」
 利き腕であるはずの左腕はだらりと力なく地面に投げ出され、左目からは涙のように血が流れている。自分を叩いたのであろう杖は、砕けて破損していた。可愛らしい声を紡いでいた口からは血を吐き出していたし、学校でよく見せていた明るい笑みは苦悶の表情へと変わっている。
 これは、自分がしてしまったのだろうか。
 縁の頭の中に、そんな疑問がぽつりと浮かんだ。
「ガガ、ガ」
 なのはは、あの少女の友達なのに。
 なのはが死んでしまえば、あの少女は絶対に悲しむだろうに。
 それなのに。
「ガ、ア」
 なのはに馬乗りになっていた姿勢から、縁はゆっくりと身体を離す。ゆっくりと、ゆっくりと、立ち上がる。
 違う。
 殺さないと。
 縁の頭の中で、そんな声も囁かれていた。
 なのはは魔導師だ。
 魔導師は殺さないと。
 殺してしまわないと。
「アアア、ア、ガ」
 駄目だ。殺したら、あの少女が悲しむ。
 でも殺さないと。魔導師は殺さないと。
 だが殺したら、あの少女は悲しむ。
 いいや、いいや、違う、逆だ。

 アリサを泣かせた魔導師は、殺さなきゃ。

 頭がガンガンと痛む。
 違う、そうじゃない。アリサは関係ない。魔導師を殺したいと思うのは、それは復讐のためだ。自分を作り、苦しめ、捨てた魔導師に復讐するから殺すのだ。
 自身に言い聞かせようにも、頭が痛くてそれどころではない。
 何でだろう。
 何でこの場面でアリサのことが思い浮かぶのだろう。
 アリサは自分を友達じゃないと言ったじゃないか。
 アリサは自分を化け物だと言ったじゃないか。
 アリサは自分を気持ち悪いと言ったじゃないか。
 とっくのとうに嫌われ、既に拒絶されているじゃないか。
 それなのに何故、魔導師であるなのはを殺すのを、アリサを理由に躊躇った?
「ガガ、アア、ア」
 ゆっくりと立ち上がり、中腰の姿勢になった。
 荒い息をあげていたなのはが、ごぽ、と血を吐いた。
「ア」
 壊れた杖を握っていた右手が、ぱたりと地面に落ちる。それでも杖を離さないのは何故だろうか。
 吐いた血でごほごほと噎せ込むなのはを見下ろしながら、縁は完全に固まっていた。
 殺しては駄目だ。アリサが悲しむ。
 殺さないと駄目だ。魔導師はアリサを泣かせた。いや違う、復讐だ。
 中腰の姿勢のまま、縁は固まって動けない。殺すべきか、殺さざるべきか、どちらかを決められなかった。
 いままで、何人も、何人も、魔導師を殺して、きたのに。
 なのはを殺すのを、躊躇ってる。
「アア、アアアアア、アアアアアアアア」
 殺しては駄目だ。
 殺さないと駄目だ。
 そんな二律背反の言葉が交互に頭の中に浮かんでは沈む。
 なのははアリサの友達だ。殺せ。なのはは魔導師だ。殺すな。なのはが死んだらアリサが悲しむ。殺せ。魔導師は皆死んでしまえ。殺すな。アリサを悲しませるのだけは絶対に駄目だ。殺せ。アリサには既に嫌われているじゃないか。殺すな。好かれる努力をするんじゃなかったのか。殺せ。好かれる余地などどこにもないじゃないか。殺すな。殺せ。殺すな。
 殺す。
 殺さない。
 どちらだ。
 高町なのはという魔導師を

「えに、し――ちゃ」

 それはか細い声だった。
 縁の耳でなければ聞き逃したかもしれないくらい、小さな声だった。
 それが誰の声だったのか、一瞬縁は分からなかった。この場ではなのは以外にあり得ないというのに、あんなに可愛い声だったなのはの声とはとても思えない、そんな酷い声色だったのだ。
「リ――――ちゃん」
 既に力なく横たわるだけながらも、片目で縁を見上げて言葉を紡ぐ。
「ァリサ、ちゃん……待って、る」
 ひゅぐっ、と縁は息を飲み込んだ。
 アリサ。
 アリサの名前。
 まるで心臓を鷲掴みにされた気分である。
「縁ちゃ、ん、ぁ、ぁ、ぁ」
 震える声で、なのはは言葉を続けようとする。
 やめろ。
 言うな。
 その口を。
 閉じろ。
「ぁって、はなし……」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
 即座に縁は魔法陣を展開する。
 殺すとか殺さないとか、そんな考えは一切挟まない。
 とにかく、なのはの口から、魔導師の口から、アリサの名前を聞きたくなかった。
 心をかき乱すその名前を、聞きたくなかった。
 選択したのは砲撃。サンライト・ブレイカー。
 一息で完成させた術式を起動し、躊躇いなく縁はなのはに向けて撃ち込んで

「どっせいっ!」

 その直前、真横から蹴りが飛んできた。
 と言うか、少女が突っ込んできた。足からだ。
 突然のドロップキックに弾かれ、縁は1m近く宙を舞い、そして転がった。色々と考えすぎていて警戒を怠っていた。
 それでも即座に縁は手を着いて立ち上がろうとして。
「ガッ!?」
 再び転がる。
 手がない。
 その事実に今更気がついた。
 確か、そうだ、フェイトに切り落とされて、砲撃で焼き落とされて。
 身体を不格好に起こしながら縁は思い出す。そうだ、そこで自分はキレたのだ。
 身体を起こしてから、ふらつきながらも縁は立ち上がる。追撃が来ない。フェイトだろうか、それともあの人間の匂いがしない赤い少女だろうか。そう思いつつ縁は振り向く。

 そのどちらでもない、ショートカットの少女がうずくまっていた。

「ぬあ、あああ、堅っ! 縁ちゃんの身体、めちゃ堅っ!」
 蹴った足を抱えるようにうずくまる少女は、どうやら蹴った反動で逆に痛い思いをしたようである。
 聞き覚えのある声だった。
 見覚えのある姿だった。
 アリサの友達の、魔導師で。
「何やこれ、フライパン落として足の指に直撃した並に痛いやん。あかん泣きそう。縁ちゃんの顔ビンタしたら絶対手の皮めくれる自信あるよこれ」
 この場に似合わない明るい声は、クラスで聞いた声である。アリサと同じく、縁と同じクラスだった少女の声である。
 十字架を先端につけたような杖を地面に突き立て、その少女がゆっくりと立ち上がり始める。
 白い帽子からのぞく髪は、見覚えのある髪の色。
 やや涙目になっているその目は、やはり見覚えのある色をしていた。
『八神、さん』
 八神はやて。
 アリサの友達で、縁のクラスメートで、そして魔導師の少女。
 以前にはやてと看視者の姿で会ったときには酷く怯えられ、泣かれてしまったことをふと思い出してしまう。
 だが、目の前のはやてはその記憶とは違い、にこっと人懐っこい笑みを向けてきた。
「はぁい、おひさしぶりやね縁ちゃん。随分とやんちゃさんやったそうやけど、元気そうで何よりや……腕どないしたん?」
『八神さん、なんで……?』
「いや何で言われてもな。え? なんや、もしかしてせっかく来たのに帰れコールやないよね」
 きょとんとした表情で返すはやての声色は随分と明るく、縁が看視者の姿ではやてと遭遇してしまったとき以前のそれと近くなっていた。
 正直に言わせてもらうのならば、帰れコールをしたい。さっさと地球へ帰ってしまえ。八神はやてもまた、アリサの友達なのだから。アリサの友達であり、魔導師なのだから。
 殺す。殺さない。
 その2択が再び頭の中に浮かんできた。
 思わず身体を堅くする縁から、はやてはすっと視線を移した。敵から視線を外すのは、戦場では命取りである。余程の自信があるのか、平和ボケをしているのか、単なる馬鹿なのか……それとも、“敵” と最初から思っちゃいないのか。
 視線を外した先、そこには力なく横たわったままのなのはの姿。
 もうマウトポジションを取られていないのに、立ち上がる気配すらない。
「……ごめんな、なのはちゃん。遅くなってもうて」
「――――」
「あ、うん、無理に喋らんでもええから」
 口を開いて何かを言おうとしたなのはに、はやては苦笑しながら答えた。
 何も言わなくても良い。
 なのはの考えていることは全部お見通し、なんて自惚れたことは言わないが、たぶん気持ちは一緒のはずだ。それだけで十分である。
 小さく、本当に小さく、なのはが笑った。

 小さく笑って、眠るように、静かに目を閉じた。

 なのはの頭が、ころんと転がる。
 力なく、転がった。
 おもむろにはやてが足を前に出す。
 急な動きに縁は思わず足を後ろに下げてしまった。魔導師相手に、退いてしまった。
「こっからは、私達に任せてな」
 なのはに向けて笑って告げてから、はやてが改めて縁へ視線を戻す。更に1歩、退いてしまう。
 1歩ずつ、確かめるようにはやてが縁に向かって歩きだす。
 縁となのはの間に割って入るように、ゆっくりと足を進めて。
「……てな訳で縁ちゃん、こっからは私達のターンや」
 声のトーンが、若干低くなっていた。
 その眼差しが、若干鋭くなっていた。
 杖とは反対の手に持っていたハードカバーの本を、はやて胸に抱えるように持ち直す。
 持ち直したその本を見た瞬間、記憶の片隅に引っかかるような感触を縁は覚える。その本を、どこかで見たような気がした。青っぽいカバーの、その本を。
「ようやく静かに寝れたのに、無理に起こしてもうてごめんな」
『いいえ、ご心配には及びません』
 本を抱えながらはやてが呟くと、どこからともなく声が聞こえてきた。念話である。
 聞き覚えのない声だ。少なくとも、縁の会ったことのある人の声ではない。
 素早く身構える。
 同時に、はやての目がすっと細まった。
『一度起動すると600秒が復元限界です。それ以上は書が耐えられません。ユニゾンをすると限界までの時間が半分になると思ってください。よろしいですか?』
「まるっとまとめて全部OKや。復元したら即ユニゾンするよ」
『了解しました』
「ほな……」
 胸に抱えた本を前へと掲げながら、それをはやては片手で開く。
 開いた瞬間に、光が走った。
 攻撃性のある閃光ではない。目眩まし程度にしかならない光である。だが、かなりの量の魔力を感じられる光であった。
 その光の中、縁の目にははっきり見えた。
 人の形をした何かが、浮かび上がるようにして構築されていく様を。
 体格としては成人の女性で、出るところは出て出ないところは出ない、メリハリのあるボディライン。そして長い髪。
 一目でそれは人間ではなく、ヴィータとかいう赤い少女と同じように人の形をした何か別の存在であるということを縁は感じ取った。身体が魔力光の中で構築されている時点で人間でないのは確実である。人間よりもドールタイプ寄りの存在なのであろう。
 光が止む。
 その女性は、はやての目の前に現れた。縁に向かって片足を折って跪いているような格好をして。
「おかえりは言わんよ。ただな、もう一度だけ」
 目の前に現れた女性には目も向けず、ずっと縁へ視線をまっすぐ向けながらはやては口を開く。
 女性が顔を上げ、赤い目を同じく縁へと向ける。
 長い銀の髪が、さらりと肩へ流れる。

「私と一緒に行くで、リインフォース!」

「はい、我が主」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 出陣、八神一家。
 こんにちはこんばんは、読んでいる時間によってはおはようございます、今年は後1話くらい投稿したいなと思っているクロガネです。

 言い訳がましいことをするならですね、第1話を投稿した日付を確認してもらうと分かり易いのですが、この物語がスタートした時点ではStS放送してないんですよ。プロット自体がA’sまでのを下敷きとして組まれている訳です。
 だから、リインフォースⅡには思い入れがまるでない。
 やめて! 石投げないで!
 まあ、同じような理由でプトットでは海と陸の仲が悪いとか、地上本部がどうとか、3脳が悪どいとか、そういうのは一切ないんです。所詮A’s止まりなので。
 ただ、取り入れられる設定は取り入れました。今回クロノ君の幻術とか。
 第1話を投稿した時点のプロットでは、マジシャンのお家芸でもある人形と人間を錯覚させるトリックのネタを使おうと思ったのですが、気がついたらこんな事に。他にも 「ナカジマ」 という人が居る隊とか、地上本部で海嫌いな人とか、地味に文中に出てきてもいます。
 でも、出てくるのは初代リインフォース。
 死者蘇生ネタはあんまり好きじゃないんですが、こんな状況でⅡをロールアウとしてもね、って感じで変更なしでこうなりました。
 復活のリインフォース。

 ちなみに、シャマルがヴィータ達よりかなり格下でも一般兵より戦えるというのは、ポータブルから持ってきました。シャマルでもCPU相手なら十分にハメられるので、「あ、意外に強い」 という感じ。

 なのは嬢、レイジングハート、終了のお知らせ。
 アルフ、ユーノ君に続いて3番目の脱落者。お疲れさまでした。





 なのは嬢の脱落は、前2人とはまるで違う脱落の意味ですが、ね。

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2件のコメント

[C714] 某13人のライダー達の間では脱落=死亡と同義ですが

しばらく見逃してたら三話も更新されてた_「」〇
またも皆勤ならずか。

完全に存在を忘れていた面々が登場、なんだろう王道的というよりは、おいしいとこだけ頂きに来たように見えてしまう。これもはやての駄目人徳のせいだな(ため息)


もうSTSにはどうやったって繋がらないでしょうから、このまま突っ走って良いと思いますよ。だってもう登場人物の半数以上は間違いなく死んでるでしょうしね。
  • 2010-12-10
  • 投稿者 : ミヅキ
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  • 編集

[C715] 「鏡の世界では生身じゃ制限時間があるのさ」

○ミヅキさん
 一応、ヴィータを除いた八神一家はそれぞれに使い魔勢、もとい、アルフとユーノ君を助けてからの合流でござい。
 まあ、どこぞの牛乳薔薇のごとく如何に自分がかっこよく助太刀に来るかを計算していた感がぷんぷんするのが事実な訳ですが。なんかこう、うちのはやて=不真面目、みたいな感じもありますし。

 STS云々の前に、管理局が駄目になっている件。うん、もう繋げるの無理ぽ。
  • 2010-12-12
  • 投稿者 : クロガネ
  • URL
  • 編集

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4/6更新 リリカルなのは、短編と呼ぶべきかネタと呼ぶべきか考えた結果これはクロガネ式妄想劇と呼ぶべきなんじゃないのかなぁという曖昧な結論に落ち着きました、みたいなお礼ありです。

魔法の使えない魔法使いの魔法

注意事項!

プロローグ

第1章 『海鳴 縁という少女』
       
基礎情報 第1章終了時点
第2章 『悩み』
         
基礎情報 第2章終了時点
第3章 『誰が為の剣』
           
基礎情報 第3章終了時点
第4章 『教授』
           
基礎情報 第4章終了時点
第5章 『恋ですか?』
           
基礎情報 第5章終了時点
第6章 『切実な事情、迂闊な発言』
           
基礎情報 第6章終了時点
第7章 『縁と看視者』
           
基礎情報 第7章終了時点
第8章 『その言葉、届かない』
           
基礎情報 第8章終了時点
第9章 『失意』
               
基礎情報 第9章終了時点
第10章 『挫けぬ雷刃』
           
基礎情報 第10章終了時点
第11章 『届け、星の光!』
             
基礎情報 第11章終了時点
第12章 『祝福される騎士と風』
 
第13章 『アリサ・バニングスという少女』
第14章 『そして、日常』


本筋関係ないパラレル短編
           

最近の記事

プロフィール

クロガネ

Author:クロガネ
 鉄と書いてクロガネ。文系の皮を被った理数系。人種差別主義。有神無宗派論者。白衣の天使。瞑想で一日潰したことがある。萌えにも燃えにも反応する。二次元より三次元の方が楽しいと思う。宇宙人未来人超能力者魔法使い等特殊な人間じゃなくて本当に良かったと思っている。変な人といわれる。仲間と言うのはチャレンジャーな人、友人と言うのは変わった人、知人と言うのは普通な人。
 これがクロガネ。
 とりあえずメールはこちら↓
kurogane951@yahoo.co.jp

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